ArtNote/作家/濵田幸雄
ARTIST

濵田幸雄

1931 – 2016日本 出身日本
1850189419381982現在
■ 濵田幸雄の生涯 1931–2016

濵田幸雄(1931–2016)は、土佐和紙の産地として長く知られる高知県吾川郡いの町を拠点とした和紙の職人。極めて薄い楮(こうぞ)の紙・土佐典具帖紙(てんぐちょう)の製作に生涯を捧げた。その薄さは「かげろうの羽」にたとえられるほどでありながら、長い繊維が均一に絡むためにとりわけ強く丈夫である。歴史的にこの紙は、型紙(型染めの型)や、古文書・美術品の裏打ち・修復に用いられ、極めて薄いことと構造の丈夫さの双方が求められた。二十世紀後半には、伝統の水準の本物の典具帖紙を漉ける職人が激減し、日本語の資料は、濵田が1970年代までに、この特定の紙を作り続ける事実上唯一の漉き手となったと伝える。より商売になる紙の種類に力を分散させず、この技を守り伝えるため、日雇いや川漁などの副業で家計を支え、典具帖紙のための漉きの技を守ったと伝わる。2001年、日本政府は、土佐典具帖紙の製作技術の熟達により、重要無形文化財の保持者(いわゆる人間国宝)に認定した。2016年10月31日、85歳で没した。孫の濵田洋直が技を継ぎ、典具帖紙を作る唯一の漉き手として続けている。具体的な師・正式な出品歴や、人間国宝の認定を超える受賞などの詳しい伝記は、あたった資料では裏づけられなかった。

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